水分不足は髪に影響するのか!?
- 2 日前
- 読了時間: 7分
更新日:5 時間前

育毛鍼灸師の白石明世です。
2026年の今年は例年よりも早く暑くなっていますね。
皆さんしっかりお水飲んでいますか?
先日患者様から興味深い話を伺いました。
「忙しくしていると、水を飲むのを忘れちゃうんです。
1日に1口も水を飲んでいないことがあるんですよね」
というお話しを聞き驚愕しました。
そんなことあるんだ!!!!!
そこでこんな疑問がわいてきました。
「慢性的な水分不足と髪の悩みは関係があるのか」
ということで、それについて本日は考察をしていきます。
慢性的な水分不足と髪の毛は関係があるのか!?
調べてみるとマウスの実験があり、これが結構衝撃的でした。
マウスを慢性的な水分不足にした実験
生後1ヶ月のマウスを2つのグループに分け
片方には水を自由に飲ませ、もう片方には
「追加の水は一切与えず生涯にわたって水を30%減らした状態を続けた」
水分制限の量は「30%減」。
極端な水断ちではなく、
毎日ペットボトル1本分飲まなかった程度の差です。
マウスは水が少ない環境に「適応」し、苦しんでいる様子は一切見られなかった。
獣医師が定期的に観察したが、健康問題の兆候は見つからなかった。
ところが1年を過ぎてから、異変が起き始めた。
体重増加のペースが落ち、死ぬ数週間前には急激に体重が減少した。
そして最終的に、水を自由に飲んだグループと比べて
寿命が約6ヶ月(18%)短かった。
ヒトに換算すると、約15年分に相当する。
とのことでした。
ひぇー
そしてなんとも驚きなのは、そのマウスの見た目です。

残念ながら著作権の関係で元の画像を使用することができなかったため
元の画像を元にAI生成をいたしました。
元の画像を見られたい方は是非出展元をご確認ください。
参考文献:Allen MD, et al. JCI Insight. 2019;4(17):e130949.
水を自由に飲んだマウスと水分制限をされたマウス、
明らかに毛の艶がちがう・・・・・
そして、右下のマウスに至ってはうっすら毛が薄くなっています・・・
これは慢性的な水分不足が髪の毛に全く無関係とはいえないんじゃないかなと思いました。
じゃあ、人間ではどうなのか?
マウスの実験は衝撃的でしたが、
じゃぁ人はどうなんだい??と思い更に調べを進めていくと、
同じ研究チームが人の観察研究(コホート研究)を行っていました。
「マウスで起きたことは、人間でも起きているのか?」
彼らが調べたのが、アメリカで行われた超大規模な追跡研究です。
45〜64歳の15,792人を、なんと24年間にわたって追いかけたもの。
これだけの人数を、これだけの期間追いかけた研究データはなかなかありませんよ!
ありがたいですね。
身体の水分状態を血液でチェック
人の水分不足かどうかということを
「血清ナトリウム値」の指標で調べていました。
血液中のナトリウム濃度は、体の水分バランスを正直に反映します。
水分が足りているときは薄まり、足りていないときは濃くなるため
「実際に体が水分不足かどうか」血液のナトリウム濃度をつかって調査をしていったんですね。
「正常値なのに、危険」という衝撃の事実
ここでまた衝撃的な事実が・・・・・
血清ナトリウムの正常範囲は135〜146mmol/Lとされています。
※日本の一般的基準138~145mmol/L
ところがこの研究が明らかにしたのは……
141.5mmol/Lを超えた時点で、
24年後の慢性疾患リスクが大幅に上昇する
ということでした。ばびびーん。
141.5って、正常範囲のど真ん中です。
健康診断で「異常なし」と言われる値です。
それでも24年後には、これだけの差が出てくるとのこと・・
認知症最大3倍のリスク上昇
心不全有意に増加
慢性腎臓病有意に増加
糖尿病有意に増加
高血圧有意に増加
これ、全部「異常なし」の範囲内で起きていることなんです。正直ショックでした。。
マウスと人間で、まったく同じことが起きていた
さらに研究チームが気づいたのが、もうひとつの一致です。
マウスの実験では、死ぬ数週間前に急激な体重減少が起きていたのですが
人間のデータでも、血清ナトリウムが高い人ほど、
晩年に急激な体重減少が起きやすいことが確認されました。
研究チームはこう書いています。
「慢性的な低水分状態への反応が、
マウスモデルと人間で類似していることを示している」
マウスで見えたことが、人間の身体でも起きている。
300万人の病が改善される試算とは!?
研究チームはさらに、こんな試算を行いました。
もしアメリカの70〜85歳の人々が、
血清ナトリウムを141.5mmol/L以下に保てるようになったとしたら——
認知症患者が34万2千人減る
心不全患者が35万3千人減る
慢性腎臓病患者が42万2千人減る
糖尿病患者が44万2千人減る
合計で、アメリカだけで約300万人がこれらの病気を発症せずに済むとのことで、
これは実現すれば多くの人のお身体のお悩みが解消されますね。
で、髪の毛との関係は?
ここまで読んでくださった方は、こう思っているかもしれません。
「でも結局、髪の毛と水分の関係って、どうなの?」
正直にお伝えします。
「水分不足が薄毛の直接原因」
という論文は、現時点では存在しませんでした。
ただし、間接的な経路は見えてきましたね。
慢性的な水分不足が続くと
身体全体に影響を及ぼしていくということです。
先ほどのマウスの写真を思い出してください。
毛の艶の違い。右下のマウスの薄毛。
あれは「直接の原因」とは言い切れないけれど、
「まったく無関係」とも言えない、そう私は感じました。
東洋医学的にみると
東洋医学的にみると水分の調整は
五臓六腑の腎が担っていると考えられています。
なので、東洋医学的アプローチとしては、
腎を強くしていくと言うことが重要になってきます。
先日も、患者様から興味深いお言葉をいただき
「今まで腎臓の数値が悪く通院をしているのですが、
鍼灸を受け始めてから腎臓の数値が少し良くなっていました。
他に何もしていないので鍼灸のお陰かなと思うのですが」
との嬉しいお声をいただきました。
たくさん水分をとっても腎臓の機能が落ちていると、
うまく水分調整ができなくなってきます。
患者様が腎臓の数値がよくなったように、
東洋医学のツボの力を使って腎を強くしていき結果、
水分の調整がうまくできるようになる
というアプローチもあると思います。

実際に、鍼灸を受けて腎臓の数値に変化が見られた方がいるという お医者様からのお話も、私が書いた『すごい腎活習慣』の中でエピソードとして紹介しています。
今日からできること
今回の論文のポイントは、
人間では血中ナトリウム濃度を下げることが
健康寿命に関わるということでした。
身体は複雑にできているので、
水を飲めばすぐに血中ナトリウム濃度が
下がるわけではないし、
塩分を控えてもすぐに数値が変化するものではない。
でも、マウスが何年もかけて静かに消耗し、
見た目も変化し、寿命が縮まったように、
塩分過多な食事と水分不足が慢性的に続くことで、
血中ナトリウム濃度が高い状態が
続いていくのではないかと考えられます。
これはあくまで私の考察ですが、
論文の事実と生理学的なメカニズムから
外れた話ではないではと思います。
今回の論文を読んで、
私はとっても反省しました。
私はしょっぱい食べ物が大好きで
「しょっぱければしょっぱいほど美味しい!!!!」
とおもっていたのですが、
これを機に減塩をしようと心に決めました。
なので今日からできることは
・お水をしっかりと摂取する
25〜54歳は体重1kgあたり35ml、
55〜64歳は30ml、
65歳以上は25mlが目安とされています。
(厚生労働省推奨)
・塩分を少し控えてみる
・腎のツボを押す
腎を上げるツボでお勧めのツボが
【太渓】です。

このツボは、腎の原穴なので、
腎の気が通り留まるツボと言われています。
腎のエネルギーを上げるのにとても有効的なツボです。
日の小さな積み重ねが未来の自分を作っていきますからね。
みんなで健康な毎日を過ごしましょうね♡

参考文献:Allen MD, et al. JCI Insight. 2019;4(17):e130949.